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熱伝導性シリコーンゴム複合体の作製に関する研究
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
本文 (13.2 MB)
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要旨 (144.5 kB)
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|
Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
公開日 | 2015-01-07 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 熱伝導性シリコーンゴム複合体の作製に関する研究 | |||||
著者 |
渡辺, 延由
× 渡辺, 延由 |
|||||
著者別名 | ||||||
姓名 | WATANABE, Nobuyoshi | |||||
著者(機関) | ||||||
岩手大学大学院工学研究科 | ||||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | open access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||
Abstract | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 電子機器の高密度化・薄型化が急速に進み,小型化・高性能化が発熱量の増加をもたらしており,熱をいかに効率良く移動し排熱させるかということは,開発初期の基本設計の重要なテーマになってきている。機器の小型化・薄型化に対応した放熱対策の部材として熱伝導性材料の活用場面が広がっている。その中でも,高熱伝導性,絶縁性,柔軟性および接着性を付与することが可能な熱伝導性複合材料が注目されており,さまざまな分野でそれぞれの要求特性を併せ持つ材料開発が進められている。現在の熱伝導性複合材料の課題は,高熱伝導性フィラーをエラストマー材料に高充填させると複合架橋物の柔軟性が低下することと,基板との接着性が低下することである。本研究では,広範囲な使用温度を有するエラストマー材料としてシリコーンゴムを選定し,これに高熱伝導性フィラーを高充填することで,高熱伝導性を付与させながら,かつ複合架橋物の柔軟性と基板との接着性を有する新しい高熱伝導性シリコーンゴム材料を開発することを目的とする。まず始めに,放熱アルミニウム基板と過酸化物架橋シリコーンゴムとの接着を実施し,Si-OH基同士,Si-OH基とM-OH基,Si-OH基とSi-OEt基の反応性を,接着に必要な活性化エネルギーを決定することにより明らかにした。次に,接着が可能なミラブル型過酸化物架橋シリコーンゴムに熱伝導性フィラーを高充填できないことから,フィラーが高充填可能な液状のビニル基含有ポリジメチルシロキサンを用いて,過酸化物架橋特性の評価および架橋物の物性評価を実施し,バインダーポリマーの選定を行った。さらに,成形加工機に対して低摩耗性である酸化マグネシウムを熱伝導性フィラーとして用いて高充填化を実施し,高熱伝導性の複合架橋物の柔軟性とアルミニウム基板との接着性を併せ持つ高熱伝導性の過酸化物架橋シリコーンゴム複合体の作製を行った。第2章においては,過酸化物架橋シリコーンゴム同士の接着,過酸化物架橋シリコーンゴムとアルミニウム基板との接着,過酸化物架橋シリコーンゴムと6-(3-トリエトキシシリルプロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオールモノナトリウム塩(TES)のチオール基と反応させることで表面にエトキシシリル基を付与した銅基板との接着を検討することにより,Avrami理論の接着への可能性について調べ,さらにSi-OH基同士,Si-OH基とM-OH基,Si-OH基とSi-OEt基との反応性を,接着に必要な活性化エネルギーを決定することにより明らかにした。第3章においては,熱伝導性フィラーの高充填用の過酸化物架橋シリコーンゴムの作製に用いるシリコーンゴムを選定するために,過酸化物架橋用ミラブルシリコーンゴムと液状のビニル基含有ポリジメチルシロキサンのブレンド配合について,過酸化物架橋特性の評価およびブレンド架橋物の物性評価を実施した。その結果,バインダーポリマーが100 wt%での配合においても過酸化物架橋が可能なエラストマー材料であることを確認し,このポリジメチルシロキサンが熱伝導性フィラーの高充填用のバインダーポリマーとして適していることを明らかにした。第4章においては,放熱性のフィラー高充填の過酸化物架橋シリコーンゴムの作製を目的として,前章で選定した液状のバインダーポリマーを用い,熱伝導性フィラーとして高熱伝導性を有し,成形加工機に対して低摩耗性である酸化マグネシウムを選定し,フィラーの高充填化を実施した。その結果,物理的および化学的な手法によりバインダーポリマーとフィラー間の隙間(空気層)を排除することが高熱伝導性の複合架橋物の柔軟性において重要であることを明らかにした。また,熱伝導性の過酸化物架橋シリコーンゴム複合体がアルミニウム基板と接着することを明らかにした。以上より,複合架橋物の柔軟性と基板との接着性を併せ持つ高熱伝導性の過酸化物架橋シリコーンゴム複合体を作製することができた。第5章においては,従来の熱伝導率測定装置の試料サンプルサイズが大きいことと測定誤差が大きいという課題を解決するために,簡便な熱伝導率の測定方法を開発することを目的とした。そこで,定常絶対法による熱伝導率測定装置を試作し,熱抵抗値から熱伝導率を算出することができ,小さな試料サンプルにおいても測定誤差の小さい測定装置を開発することができた。以上のことから,液状のビニル基含有ポリジメチルシロキサンと熱伝導性酸化マグネシウムの複合化により,高熱伝導性,柔軟性およびアルミニウム基板との接着性を併せ持つ過酸化物架橋シリコーンゴム複合体を作製することができた。この有用な熱伝導性材料は,さまざまな電子材料の部材として今後の応用が期待される。 | |||||
出版者 | ||||||
出版者 | 岩手大学 | |||||
登録日 | ||||||
日付 | 2015-01-07 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||
資源タイプ | doctoral thesis | |||||
著者版フラグ | ||||||
出版タイプ | VoR | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.15113/00010408 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
書誌情報 | p. 1-160, 発行日 2014 | |||||
学位の区分 | ||||||
博士 | ||||||
学位授与番号 | ||||||
学位授与番号 | 甲第250号 | |||||
学位の分野 | ||||||
工学 | ||||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士 (工学) | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2014-09-25 | |||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関識別子Scheme | kakenhi | |||||
学位授与機関識別子 | 11201 | |||||
学位授与機関名 | 岩手大学 |