{"created":"2023-05-15T12:05:54.520914+00:00","id":10663,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"76c17c34-b0e5-47e8-9e0a-88a9af5faa07"},"_deposit":{"created_by":3,"id":"10663","owners":[3],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"10663"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00010663","sets":["1523:1528:1551:1553"]},"author_link":["88222","88218","88219","88221","88220","88223"],"item_41_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2009-03","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicPageEnd":"129","bibliographicPageStart":"119","bibliographicVolumeNumber":"8","bibliographic_titles":[{"bibliographic_title":"岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要"},{"bibliographic_title":"The journal of Clinical Research Center for Child Development and Educational 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戸ケ崎ら(1997)は,母親の拒否的な養育態度は,子どものソーシャルスキルの獲得を低くすることを報告し,Hoffman(1963)は,罪や脅しを用いて社会的行動をとらせようとする養育態度は子どもに恐怖心や怒りを引き起こし,向社会的行動を育てないと報告している。生まれてまもない乳児の行動にも様々な特徴的個人差が見られ,またそれらは乳幼児期以降も一貫性を持つことが明らかにされている(三宅,1983;Rutter,1987こうした乳幼児期の個人的特性を,HtemperamentHという概念で捉え直し,子どもの環境-の適応や対人行動の発達,愛着形成,人格形成等との相互作用を追求する研究が盛んになってきている。Temperamentに関する研究において,Thomasとchessらは9年間にわたる縦断研究HNewYorkLongitudinalStudyHにより,多くの子どもたちが元来持っていた気質的特長は何年も変わらずに残っていると結論づけた。彼らは環境要因だけでは子どもの行動障害の発生を説明しきれないとして,個人差要因の可能性を示唆し9つの気質カテゴリーを見出した(Thomas&Chess,1986)。Cloninnger(1993)らは,1988年,自ら開発した自己記入式質問紙TridimensionalPersonalityQuestionnaire(TPQ)(Cloninger,1987)を更に発展させ,TemperamentandCharacter\Inventory・(TCI)を開発した。cloninrerの気質と性格の7次元モデルにおける気質とは遺伝性であり,主として幼児期に顕われ,認知記憶や習慣形成の際に本人の意思とは無関係に行動に影響を与えるとされている。母子関係においても母からの一方的な働きかけだけではなく子どもからの積極的働きかけが関係しており,母子の相互交流が形成されることが明らかになった。村井(2002)は,子どもの問題行動が(母親の現実的育児態度ではなく)「子どもからみた親の態度」と関係していることを指摘している。子どもの気質が母親の行動特性の変化と養育態度に及ぼす影響について森下(2006)は,男児と女児では母親に及ぼす影響が異なり,男児より女児の方が影響力が強いことを報告している。次に親の養育態度研究において看過できない要因の中に,ⅠnternalWorkingModel(以下IWM)がある。Bowlby(1969,1973,1980)によると,ⅠWは,乳幼児期,児童期および思春期という重要な発達過程において徐々に形成され,少なくとも15歳までは可塑性は継続し,その後生涯を通して比較的変化は少なく持続する傾向があると考えられている。数井・遠藤(2000)は,日本人母子を研究対象として,親の愛着が子の愛着にどのように影響を及ぼすかという注目すべき愛着の世代伝達を調べた。その結果,自立・安定型の母親の子どもは,不安定型の母親の子どもよりも愛着安定性が高いことと,相互作用や情動制御においてポジティブな傾向が高くなるという世代間伝達傾向の存在を報告している。金政(2007)は,青年期をむかえた子どもと母親双方の愛着スタイルを検討した結果,母親の愛着スタイル-母親の養育態度の認知-子どもによる母親の養育態度の認知-千どもの愛着スタイルというプロセスを辿って愛着の世代間伝達が起こり得るとしている。養育の送り手と受け手が変わったとしても,愛着スタイルと養育態度との関連性が変化することなく,つまり養育の受け手である子どもが,親となった際に,自身が親から受けた養育態度の認知によって形成された愛着スタイルが自身の子どもに対する養育態度に同様の形での愛着の伝達が継承されていくと報告している。\n IWM のタイプについてはAinsworthら(1978,1991)により,乳幼児期の愛着パターンを安定型(secure),アンビバレント型(ambivalent),回避壁(avoidant)の3タイプに分類され,その後の対人関係のスタイルやパーソナリティの形成に影響していくと考えられている。Hazan,C.とshaver,p.(1987)は,現在の自己にあてはまる愛着の分類と想起した過去の愛着の質との関わりは,現在の対人関係スタイルや社会的適応性との関連性があることを指摘している。IWM とソーシャルスキルの研究において,相谷ら(2000)はsecure得点が高いものはソーシャルスキルが高くなり,ambivalent且つavoidant得点の高いものはソーシャルスキルが低くなると報告している。三浦(2003)は子どものIWM の安定性が学校適応に影響を及ぼし,また養育者からの暖かい指示(情緒的指示)を高く認知する子どもは社会的ルールを受け入れやすくなることから,IWM は学校適応にも影響を及ぼすとしている。ソーシャルスキルに影響を及ぼしていると思われる要因に養育態度がある。戸ケ崎(1997)の研究では,母親の養育態度一家庭におけるソーシャルスキル-学校における社会的ソーシャルスキル-クラス内地位というモデルが探索的に支持された。\n かくして,気質・養育態度・IWM ・ソーシャルスキル等に関する研究は個々になされているが,気質・養育態度・IWM ・ソーシャルスキルの因果関係を総体的に明らかにした研究は皆無に等しい。そこで本研究は,中学生・大学生を調査対象に社会化の最小単位と考えられる母子関係に注目して,生得的であるといわれる気質に焦点をあて,「損害回避」と「中学生・大学生から見た二極化した極端な養育態度」「IWM」の構造を明らかにし,如何なる要因が「ソーシャルスキル」の低下に影響を与えるかを共分散構造分析のモデリングによって解明しようとする。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_41_full_name_3":{"attribute_name":"著者別名","attribute_value_mlt":[{"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"88221","nameIdentifierScheme":"WEKO"}],"names":[{"name":"OHTAKA, Marumi"}]},{"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"88222","nameIdentifierScheme":"WEKO"}],"names":[{"name":"SUGAWARA, Masakazu"}]},{"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"88223","nameIdentifierScheme":"WEKO"}],"names":[{"name":"KUMAGAI, 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