@article{oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00010859, author = {小笠原, 喜康}, journal = {岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要, The journal of Clinical Research Center for Child Development and Educational Practices}, month = {Mar}, note = {新しい道徳教育のあり方について、中央教員審議会答申「道徳に係る教育課程の改善等について」(平成26年10月21日,以下、答申と略記)が出されている。この答申の「改善の方向性」「指導方法の改善」において共通して強調されていることは、徳目の押し付けではなく、一人一人の多角的な思考法である。このことを答申では「1道徳教育の改善の方向性」「(1)道徳教育の使命」というところで次のように述べている。 1 道徳教育の改善の方向性(1)道徳教育の使命〔前略〕なお、道徳教育をめぐっては、児童生徒に特定の価値観を押し付けようとするものではないかなどの批判が一部にある。しかしながら、道徳教育の本来の使命に鑑みれば、特定の価値観を押し付けたり、主体性をもたず言われるままに行動するよう指導したりすることは、道徳教育が目指す方向の対極にあるものと言わなければならない。むしろ、多様な価値観の、時に対立がある場合を含めて、誠実にそれらの価値に向き合い、道徳としての問題を考え続ける姿勢こそ道徳教育で養うべき基本的資質であると考えられる。もちろん、道徳教育において、児童生徒の発達の段階等を踏まえ、例えば、社会のルールやマナー、人としてしてはならないことなどについてしっかりと身に付けさせることは必要不可欠である。しかし、これらの指導の真の目的は、ルールやマナー等を単に身に付けさせることではなく、そのことを通して道徳性を養うことであり、道徳教育においては、発達の段階も踏まえつつ、こうしたルールやマナー等の意義や役割そのものについても考えを深め、さらには、必要があればそれをよりよいものに変えていく力を育てることをも目指していかなくてはならない。また、実生活においては、同じ事象でも立場や状況によって見方が異なったり、複数の道徳的価値が対立し、単一の道徳的価値だけでは判断が困難な状況に遭遇したりすることも多い。このことを前提に、道徳教育においては、人として生きる上で重要な様々な道徳的価値について、児童生徒が発達の段階に応じて学び、理解を深めるとともに、それを基にしながら、それぞれの人生において出会うであろう多様で複雑な具体的事象に対し、一人一人が多角的に考え、判断し、適切に行動するための資質・能力を養うことを目指さなくてはならない。}, pages = {555--573}, title = {平成26年度教員研修会・教育講演会収録 第2回教員研修会 知徳としての道徳教育実践}, volume = {14}, year = {2015} }