@article{oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00011357, author = {冨田, 小夜 and 高橋, 治 and 村上, 祐}, journal = {岩手大学教育学部研究年報}, month = {Feb}, note = {「水」は私たち人間にとって最も身近な物質である。地球には,太陽系の惑星の中で唯一,水がつくり出した海が存在し,地球の表面の約70%は海で覆われている。「水の惑星」と呼ばれる地球の水は,海面や地表面から蒸発し,大気中で雲をつくり,やがて雨となって地表に戻る。このような水の循環によって,地球上のあらゆる生命が生きていける環境がつくられている。人間を含め,地球上の生命は水なしでは生きていくことができない。生命は誕生以来ずっと水と共存し,進化し続けてきたからである。  物質としての水は,地球環境や生命にきわめて密接に関わる多くの特異的性質を示す1)。私たちは日常生活の中で,固体の水(氷),液体の水,気体の水(水蒸気)を目にすることができる。このように常温付近の狭い温度範囲で三態変化することが,特に重要な水の性質である。また,固体の氷が液体の水に浮くことや,水はいろいろな物質をよく溶かすことも特異的性質である。このような水の特異的性質が,生命に適した地球環境をつくり出し,生命を支えてきたのである2)。  しかし,『私たちは,毎日の生活の中で,このような水の恵みに気がついていないのではないだろうか・・・』『水が自然界の中できわめて特異な物質であるということを知っている人は少ないのではないだろうか・・・』  水は地球環境や生命にとってきわめて重要で,人間にとっても身近な物質であるが,義務教育の段階で「水」の特異的な性質を取り上げ,その重要性を生徒に伝えるような学習はほとんどない3)。近年では,総合的な学習の時間において水の学習をする児童・生徒が増えているようではあるが,そこでは,学校付近の水質や地域における水の使い方などを学習するだけである。中学校の理科においても,水の特異性と地球や生物との関わりについて,すなわち,水の特異的性質により地球環境や生命が支えられているということについて,学習する場面が少ないと考えられる4)。大人になっても,たとえばNewton 誌5,6) のような科学雑誌を読まない限り,水の特異性を知る機会などないであろう。そこで本研究では,水の特異性や重要性を伝えることのできる学習内容・教材を検討し,科学的リテラシー向上の観点から,全ての人が学ぶ義務教育段階の理科教育に導入することとした。具体的には,中学校理科の授業の中で行うことができる「発展的な水の学習」とし,この学習内容を4時間の授業に構成した。}, pages = {53--64}, title = {中学校理科における「水」の発展的学習 : 水の特異性・重要性を伝える教材開発と実践研究}, volume = {68}, year = {2009} }