@article{oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00012661, author = {渡瀬, 典子}, journal = {東北家庭科教育研究}, month = {Aug}, note = {現代の子どもたちは教育を通して,実際の生活場面での問題解決能力や人間関係の識整能力を身に付けることが期待されている。日本の教育政策でも,1996 (平成8)年の文部省答申「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」でこれからの子どもに必要な能力である「生きる力」が定義され,「生きる力」は「学校において組織的,計画的に学習しつつ,家庭や地域社会において(中略)様々な活動を通じて根付いていくもの」とされた。同答申以後の2006(平成18)年に改正された「教育基本法」でも,「学校,家庭及び地域住民等の相互の連携にかかる努力義務(13条)」が明記され,子どもに必要な能力育成のため,「学校・家庭・地域社会」による連携が推進される方向性にある。 家庭科では,「学校・家庭・地域社会」に内在する生活課題を捉え,問題解決のプロセスを踏むことが教科の重要な構成要素の一つになっている。家庭科教育 学会・九州地区会が実施した小~高等学校の家庭科授業事例(1994~2004年)分析調査では,分析対象授業のうち,約3割に「地域」の「人」,「もの」,「こと」,「取り組み」に関わる視点が含まれていたという。 同調査では5つの分析基準を設定し,授業事例を分類した結果,多くの事例が「学習方法に[地域]の視点がある(基準1)」,「学習内容に[地域]の視点がある(基準2)」のみの扱いに留まり,「自身の生活を見つめ,子ども自身の課題に気づく視点がある(基準3 :7.6%)」,「[地域]を変えようとする視点や[地域]再生の視点がある(基準5 : 8 .2%)」など,問題解決や変革へと迫る事例は少ないことが指摘されている。この結果は授業実践における地域教材の深化・追究の難しさの一端を示すものといえる。同時に教材開発の際,地域社会との“つながり"の持ち方など,学校現場の「多忙化」とも相まって課題は山積している。 そこで本研究は,昨今の教育政策の中で重視される「学校・家庭・地域社会」の連携を交えた教育実践のうち,とくに小学校における地域社会との連携に焦点を当て,小学校教員が捉える地域連携の意義,課題を明らかにする。次に,学校と連携する側の地域住民の意識を探るために,2008 (平成20)年から文部科学省の事業として導入された「学校支援地域本部事業」について,盛岡市で実践された事例をもとに連携の課題と方策を検討する。}, pages = {23--28}, title = {家庭科の授業実践における地域社会との連携の展開と課題}, volume = {11}, year = {2012} }