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エドワード・トマスの自然詩
https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/records/12782
https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/records/1278207c6cc24-f7ef-44e8-a3b2-1cc0c39a8d2e
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||||
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公開日 | 2010-03-16 | |||||||
タイトル | ||||||||
タイトル | エドワード・トマスの自然詩 | |||||||
著者 |
岡田, 仁
× 岡田, 仁
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著者別名 | ||||||||
姓名 | OKADA, Hitoshi | |||||||
著者(機関) | ||||||||
岩手大学人文社会科学部 | ||||||||
Abstract | ||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||
内容記述 | ジョージ五世が即位して間もない1912年,若い詩人の作品を集めたアンソロジー,Georgian Poetryが出版された。この詩選集は20世紀の新しい詩の方向を示すものとして歓迎され,ほぼ2年毎に,新しい詩を収めた続巻が出された。しかし1922年の第5巻を最後にこのシリーズは終り,その後,この時代の詩に対する評価は下降の一途をたどることになる。理由は,言うまでもなく,ほぼ時を同じくして誕生したモダニズムの詩に圧倒されてしまったからに外ならない。Georgian Poetry の最後の巻が出版された1922年が,エリオット(T.S.Eliot)のThe Waste Landの出版の年であったことは象徴的だった。ジョージ朝詩人の特徴的題材が美しいイギリスの田園であったことを考えると,このことは一層興味深い。時代を表わすキーワードは,田園ではなく荒地だったのである。ヴィクトリア朝後半から徐々に内攻していた不安感が,第一次世界大戦による汎ヨーロッパ的崩壊感覚と結び付き,一気に顕在化して荒涼とした精神風土を形成しつつあった時,自然や田園は単なる逃避の場でしかなくなり,積極的な意味を失ってしまった。さらに,モダニズム誕生の背景の一つが,ロマン主義との意識的な訣別であったことを考えると,ジョージ朝詩人の田園は,19世紀ロマン派の想像力が捉えた輝か しい自然像の残り滓にすぎないということになってしまった。 このように,ジョージ朝詩人をまとめて一つの傾向として捉えれば,20紀文学史上に占めるその位置は極めて希薄なものにしかならない。しかし個々の優れた作品の意義は別の所にある。それはこれらの作品がイギリス自然詩の伝統を汲みながら,同時にそこに新しい感受性を注ぎ込んでいるからである。詩の主題としてロマン派の時代に頂点に達した観のある自然を,100年後の詩人がどう扱い得たかを見ておくことも,現代詩の一局面を知る上で興味深いのではないだろうか。以上のことを考慮しつつ,この小論ではエドワード・トマス(Edward Thomas,1878-1917)の作品を取り上げてみることにする。 |
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出版者 | ||||||||
出版者 | 岩手大学人文社会科学部 | |||||||
登録日 | ||||||||
日付 | 2010-03-16 | |||||||
言語 | ||||||||
言語 | jpn | |||||||
資源タイプ | ||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||||
著者版フラグ | ||||||||
出版タイプ | VoR | |||||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||||
書誌情報 |
思想と文化 p. 327-340, 発行日 1986-02-05 |