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チョーサーの『トロイルス』の書簡について
https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/records/12790
https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/records/127906294280a-aa2e-4a73-864a-afd958148094
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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![]() |
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||||
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公開日 | 2010-03-17 | |||||||
タイトル | ||||||||
タイトル | チョーサーの『トロイルス』の書簡について | |||||||
著者 |
及川, 典巳
× 及川, 典巳
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著者別名 | ||||||||
姓名 | OIKAWA, Norimi | |||||||
著者(機関) | ||||||||
岩手大学人文社会科学 | ||||||||
Abstract | ||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||
内容記述 | 12世紀のプロヴァンスの詩人ジョフレ・リュデルの小伝によると,この詩人はトリポリのさる身分高き婦人の噂を耳にするにつれ,やがて見もしらぬ彼女に恋心を抱くようになったという。彼女の美の令名はそれほどまでに高かったのである。波濤を渡り,海原を越える旅に出た彼は,ついに病に倒れた。しかし,念願であった貴婦人を一目垣間見ることが叶い,この世を去ったという。 この話は愛が言葉というものによって呼び覚まされるものだという実例である。ジョフレという詩人が辿った愛の経過はチョーサーのクリセイデが辿った道ではない。だが,彼女の恋は,ジョフレのほうが東方からの巡礼の言葉から生まれたように,パンダルスの語るトロイルスについての言葉によって芽生えたのである。トロイルスが,人の子の恋が常にそうであるように,パラスの寺院で彼女の美を目にして恋におちたのとは対象的なのだ。『トロイルスとクリセイデ』(以下『トロイルス』と略す)第二巻の詩行の大半はそのような言葉のために当てられたといってもよい。チョーサーの構成の工夫,またパンダルスの意識は,言葉を通して彼女の心にトロイルスのイメージを喚起することにあった。詩人はこの作品の原典としてポッカッチョの『恋のとりこ』を主に使用しているが,『テーベ物語』を聞く場面,クリセイデの聖人伝への言及,パンダルスの対話,アンチゴーネの愛の喜びを歌う歌など,かずかずのモチーフが彼の独創となって原典を敷術している。そのような要素のなかの一つに書簡がある。それは詩人の全くの独創とはいえないのかもしれないが。 |
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出版者 | ||||||||
出版者 | 岩手大学人文社会科学 | |||||||
登録日 | ||||||||
日付 | 2010-03-17 | |||||||
言語 | ||||||||
言語 | jpn | |||||||
資源タイプ | ||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||||
著者版フラグ | ||||||||
出版タイプ | VoR | |||||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||||
書誌情報 |
思想と文化 p. 451-463, 発行日 1986-02-05 |