{"created":"2023-05-15T12:07:53.852304+00:00","id":13011,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"61d3aa07-a156-4aa9-918e-0df34009f24b"},"_deposit":{"created_by":3,"id":"13011","owners":[3],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"13011"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00013011","sets":["1672:1687:1688:1879"]},"author_link":["60367","60368"],"item_41_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1996-09-01","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicPageEnd":"14","bibliographicPageStart":"8","bibliographicVolumeNumber":"12","bibliographic_titles":[{"bibliographic_title":"現代行動科学会誌"}]}]},"item_41_creator_2":{"attribute_name":"著者(その他)","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"現代行動科学会誌編集委員会"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"60368","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_41_date_6":{"attribute_name":"登録日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2015-10-23"}]},"item_41_description_12":{"attribute_name":"Abstract","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":" 1980年代、高度経済成長を経て日本社会が手に入れた「豊かさ」について(批判的な立場から)かなり議論されたことは記憶に新しい。いまでも「豊かさ」という言葉を使うときに何かしら拭い切れない居心地の悪さのようなものを感じてしまうのは、もしかすると結論の出なかった’80年代の「豊かさ」についての議論の後味の悪さを引きずっているからなのかもしれないなどと個人的には感じているが、実際、1980年代とは、大変な時代であった。そしてそれは私たちが感じていた以上にである。桜井(1992)が「かつて、同時代の社会現象を論ずるのは社会学者であることが多かった。しかし、80年代は、フェミニズムに立つ社会学者を除いては、社会学者はあまり前面に出ることがなかったように思える。その代わり、中心的な役割を果たしたのが、精神病理を専門とする精神医学者たちだった。このことが、80年代という時代を象徴しているように思われるのである。日本社会に大きな精神的変動が生じていた。しかもこの変動は、その大きさにもかかわらず、人々に強く意識されていなかったとしか思えないのだ。」と述べているように、この時代は特に(物質的な)「豊かさ」の影の部分である個人の精神病理にスポットが当てられ、「豊かな時代」の人間の心の問題を扱った書物が精神科医や精神医学者・心理学者らによって数多く執筆された。そして彼らはまた実に多くの新しい病名・キーワードをも生み出したのであった。(日曜神経症、コンピュータ依存症、青い鳥症候群なんて言葉が生まれたのもこのころである。)さらに、彼らに加え現場の教師や教育学者そしてジャーナリストらによって「子ども論」とでも言うべき「ちょっとおかしな子ども」が論じられるようになってきたのも’80年代の特徴と言えよう。\n精神科医の加賀乙彦が「時代の奥底に忍び寄る不安をもっとも先駆的に敏感にかぎとるのは心を病む人々だ」と言っていたが、社会を自らの心の中に組み入れるという「社会化」の作業を日々行っている子どももまた、その時の社会を正確に映していると言えよう。このように考えると、心を病んだ人々や子どもという対象について多く語られるということは、逆に言えば病んだ時代の必然とも言えるし、彼らを通してその時の社会の歪みや社会問題が浮かび上がってくるもの当然であろう。しかしながら、(主に)精神医学者や心理学者によってこれらの問題が扱われる場合、上述したような「社会の歪み」については、患者の生育環境や社会的背景といった扱われ方にとどまってしまうことが多い。これは個人差を問題とする心理学の学問的性質上当然と言えば当然のことである。しかしながら、興味深いことに、このような病理現象(事例)は、医師や精神医学者、心理学者やジャーナリストらによって各々個別に報告されるにもかかわらず、その後社会学者たちによって(主に社会病理学やコミュニケーション論の範疇で)再び繰り返し取り上げられることが多い。例えば、上述したような’80年代から目立ち増え始めた新しいタイプの精神病理・社会病理(おたく、摂食障害、対人恐怖症、家庭内暴力、未成年者の麻薬・暴力・性犯罪、離婚、精神障害、異常な殺人事件など)を取り上げた作家・評論家の中島梓が1991年に書き下ろした『コミュニケーション不全症候群』のタイトル名でもある「コミュニケーション不全」というキーワードは現代人に特有な精神病理あるいはコミュニケーション病理を包括する概念として、ここ数年社会学者たちによって好んで使われるようになってきている。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_41_identifier_registration":{"attribute_name":"ID登録","attribute_value_mlt":[{"subitem_identifier_reg_text":"10.15113/00013005","subitem_identifier_reg_type":"JaLC"}]},"item_41_publisher_14":{"attribute_name":"出版者","attribute_value_mlt":[{"subitem_publisher":"現代行動科学会"}]},"item_41_source_id_25":{"attribute_name":"NCID","attribute_value_mlt":[{"subitem_source_identifier":"AA11844564","subitem_source_identifier_type":"NCID"}]},"item_41_source_id_9":{"attribute_name":"ISSN","attribute_value_mlt":[{"subitem_source_identifier":"13418599","subitem_source_identifier_type":"ISSN"}]},"item_41_text_4":{"attribute_name":"著者(機関)","attribute_value_mlt":[{"subitem_text_value":"岩手大学"}]},"item_41_version_type_27":{"attribute_name":"著者版フラグ","attribute_value_mlt":[{"subitem_version_resource":"http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85","subitem_version_type":"VoR"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"赤木, 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