@article{oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00013015, author = {現代行動科学会誌編集委員会 and 細越, 久美子}, journal = {現代行動科学会誌}, month = {Sep}, note = {「カルチャー・ショック」という言葉は、留学や海外旅行などでの異文化体験に限らず、日常用語として用いられている。学術用語としての「カルチャー・ショック」は、Oberg,K. が1950年代に紹介したのが最初といわれており、その後異文化間接触研究の中で重要な概念として使われてきた。しかし、その概念の普及に比してこの用語が体系的に整理されているとは言い難い。ここで取り上げる Furnham,A.f. & Bochner,S. の Culture Shock : Psychological reactions to unfamiliar environments (1986,Routledge) は、異文化間接触に関連する諸研究を「カルチャー・ショック」の観点から整理した包括的な書の一つといえる。本報告では本書の主要部分を要約・概説すると共に、現代の異文化間接触研究への示唆について考察する。その際、筆者が留学生の異文化適応を素材として整理してきた、異文化間接触における「緩衝機能(buffering function)」(細越,1996a,b,1997)と本書の「カルチャー・ショック」の視点との関連についても論及する。  本書の第一部では留学、移民、国際協力、国際ビジネス、観光などの異文化間接触を総括的に論じ、その形態を滞在期間、目的、異文化への関わり方等の諸次元で分類している。第二部ではこうした様々な人の精神的健康や心理学的特徴について諸説している。第三部は、本書の中心である「カルチャー・ショック」について論じており、そこでは不慣れな環境の中でどう対処するか、(つまり Furnham らの見方では)自分を取り巻く関係をどのように説明するか、が取り扱われている。さらに「カルチャー・ショック」についての伝統的な説明(「カルチャー・ショック」は運命的なものであり、それを避けるには移住者の選別などが必要であるといった考え)から、最近の説明(その人を取り巻く様々な関係性の変化という観点)に至る研究が紹介されている。そして第四部としては、カルチャー・ショックへの対処方略、特にソーシャル・スキルや文化学習の方法が展開されている。さらに異文化環境におけるソーシャル・サポートの重要性についても指摘している。}, pages = {7--13}, title = {異文化間接触研究におけるカルチャーショックの視点と緩衝機能 : Furnham,A.F. & Bochber,S.(1986) Culture Shock : Psychological reactions to unfamiliar environments をめぐって}, volume = {13}, year = {1997} }