@article{oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00009161, author = {石田, 正彦 and 奥山, 善直 and 高畑, 義人 and 海妻, 矩彦}, issue = {3}, journal = {Breeding science}, month = {Jan}, note = {日本産のナタネ(Brassia napus L.)品種の種子に含まれるグルコシノレート含量の変異性を明らかにする目的で,パラジウム比色法と高遠液体クロマトグラフィー(HPLC)分析によりグルコシノレートの総含量および組成の品種間差異を調べた.総グルコシノレート含量には変異がみられ,60.5〜161.4μmol/gの範囲に分布した.グルコシノレート含量の最も低い品種は農林18号で60.5μmol/gであり,ついで農林16号が65-4μmol/gであった.一方,最も高い品種として農林12号(161.4μmol/g)とイスズナタネ(150-9μmol/g)があった.これらの品種はいづれもBrassia napus × Brassica campestriesの種間交雑により育成された品種であり,種間交雑品種においてグルコシノレート含量の変異が大きい傾向にあった.HPLC分析では1Oの主要なピークがみられ,このうち9つのピークについては高遠液体クロマトグラフ質量分析計による分析結果により,それぞれのグルコシノレートを同定した.総グルコシノレート含量の低かった農林18号および農林16号では,Aliphatic系グルコシノレートのProgoitrin,Gluconapin含量が減少していた.一方,lndolyl系のグルコシノレート含量は変化しておらず,低下系統は見いだせなかった.グルコシノレート組成に基づく日本品種の変異性を解析するため,1O種のグルコシノレート含量による主成分分析を行い,総合的なグルコシノレートスコアの大きさに関する第1主成分とグルコシノレートの2つの生合成系の違いを反映する因子と推察される第3主成分について76品種をプロットし,変異の傾向の検討を行った.その結果,日本のナタネ品種に地理的変異性が存在することが示唆された.すなわち,北海道〜東北地域に適応する品種は各グルコシノレートスコアが比較的小さく,特に北海道・北東北の品種はその変異性に乏しいことが明らかとなった.一方,他の品種は一般的にグルコシノレートスコアが大きく,加えて生合成系路の異なるAliphatic系およびlndolyl系のグルコシノレートの相対的な含量について変異性が大きいことが判明した.この原因として,日本のナタネ品種の遺伝的背景やグルコシノレートに関する環境要因が関係しているものと推察された.}, pages = {357--364}, title = {日本産ナタネにおけるグルコシノレート含量の品種間差異}, volume = {45}, year = {1995} }