{"created":"2023-05-15T12:04:54.733054+00:00","id":9504,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"9ea9c141-3636-4b0f-b990-06bea1edfc54"},"_deposit":{"created_by":3,"id":"9504","owners":[3],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"9504"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00009504","sets":["1504:1511:1512"]},"author_link":["91271","91270"],"item_26_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2007","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicPageEnd":"137","bibliographicPageStart":"1","bibliographic_titles":[{}]}]},"item_26_date_6":{"attribute_name":"登録日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2011-11-15"}]},"item_26_date_granted_32":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2007-03-23"}]},"item_26_degree_grantor_31":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"岩手大学"}],"subitem_degreegrantor_identifier":[{"subitem_degreegrantor_identifier_name":"11201","subitem_degreegrantor_identifier_scheme":"kakenhi"}]}]},"item_26_degree_name_28":{"attribute_name":"学位名","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreename":"博士(農学)"}]},"item_26_description_12":{"attribute_name":"Abstract","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"リンゴ属には、花弁ががくに、雄ずいが雌ずいにホメオティック変異した花器官を持ち、単為結実する品種がいくつか存在する。 この原因は、シロイヌナズナなどの花器官形成ABCモデルで説明されるクラスB遺伝子PI のホモログであるMdPI ゲノム中への レトロトランスポゾン様配列の挿入により、MdPI 遺伝子の機能発現が抑制されるためと考えられている。 しかし、その詳細については明らかになっていない。 そこで本研究では、リンゴのクラスB遺伝子変異品種群の花器官形成に関与するホメオティック遺伝子MdPI の発現と 機能解析を目的に以下の実験を行った。\n1.クラスB遺伝子変異4品種を供試し、単為結実能力と種子形成能力および果実肥大への影響を受粉の有無処理で調査した。 無受粉処理において、4品種とも無種子で結実・肥大する果実が得られ、単為結実性を確認するとともに、 単為結実性に品種間差があることを明らかにした。 受粉処理果実は種子数が増加し、雄ずいが変化した雌ずい部でも正常に種子が形成された。\n2.クラスB遺伝子変異4品種のDNAブロット解析により、これらの品種すべてで同一部位にレトロトランスポゾンが挿入されていることを推定した。 また、MdPI ゲノムのLA-PCR産物の制限酵素処理を行い、すべて同じバンドパターンを示したことから 同一レトロトランスポゾンが挿入され、そのMdPIをホモに持つことで発現抑制されていることが示唆された。 また、パターンが同一なこれら4品種は同じ祖先から発生したことが推察された。\n3.形質転換が容易で開花までの期間が短いシロイヌナズナを用いてMdPI 遺伝子の機能解析を行った。 MdPI 遺伝子を35Sプロモーターで過剰発現させたすべてのシロイヌナズナT0個体は、がくが花弁様に白く変化していた。 また、シロイヌナズナのPI 変異体であるpi-1 にT0個体の花粉を交配し、F1個体を得るとともに、 このF1個体を自殖させF2個体を得た。 F2個体には正常な花器官を有している個体と、正常な花弁はあるが雄ずいが雌ずい様に変化している個体(回復個体)があった。 この回復個体はMdPIの導入により表現型が一部回復したものと考えられた。 F2個体について、遺伝子型のバックグラウンドを調査し、回復個体ではpi-1 由来であることが確認できた。 さらに回復個体を走査型電子顕微鏡により観察した結果、花糸の細胞は正常に近く回復していて、通常の葯にあたる雌ずい様部分の細胞は、 正常な雌ずい細胞と同一で、細胞中に気孔を有していた。\n4.'紅玉'の花器官を用いた、MdPI 遺伝子のRNAブロット解析では、花弁と雄ずいで発現が見られたが、 子房を含む花床部でもわずかな発現が見られた。 '紅玉'の花器官を用いた、リンゴのクラスA遺伝子MdMADS5 のRNAブロット解析では、がく、花柱と子房を含む花床部で発現が見られ、 クラスB遺伝子変異品種'Spencer Seedless'のRT-PCRでは、外がく、内がく、子房を含む花床部で発現が見られた。 '紅玉'の花芽でin situ ハイブリダイゼーションを行った結果、MdPI は花弁と雄ずいおよび花床部内の雄ずい維管束で発現しており、 MdMADS5 は、がく、がくから花柄までの外側の細胞で発現していた。 これらの観察結果はRNAブロット解析の結果と一致するものであった。 また、'Spencer Seedless'の花芽では、外がくと内がく、およびがくから花柄までの外側の細胞で発現が見られ、RT-PCRの結果と一致した。\n5.'紅玉'で作成したゲノムライブラリーからのスクリーニングによりMdPI プロモーター部位を単離した。 MdPI のコード領域に98%の相同性が見られたことから、その上流域をMdPI プロモーターと断定した。 MdPI プロモーターにGUS遺伝子を融合させ、シロイヌナズナで形質転換を行い、花器官をGUS染色したところ花弁と雄ずいで 特異的なGUS活性が認められた。\n6.リンゴでのMdPI 遺伝子の発現解析を行うために、リンゴ台木品種の'JM2'での形質転換体作出を試みた。 その結果、カナマイシンを含む選抜培地で生育したシュートを得ることができた。 これらの個体を順化後ポットで生育させ、導入遺伝子の確認を行った。 DNAブロット解析では、pMdPI (1kb)::GUS A/TFの3系統以外は導入遺伝子の確認ができ、RT-PCRでは、 得られた系統すべてで導入遺伝子の発現を確認できた。\n 以上の結果から、リンゴのクラスB遺伝子変異品種でのMdPI 遺伝子は、花弁と雄ずい特異的に発現しており、 シロイヌナズナのPI オーソログであることが示唆された。 また、in situ ハイブリダイゼーションにより、花床部内の雄ずい維管束でRNAの発現が見られたことから、 リンゴのホメオティック変異品種の単為結実性は、花床部で多数の胚珠が形成されていることと関係があると推察された。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_26_dissertation_number_33":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"甲第368号"}]},"item_26_full_name_3":{"attribute_name":"著者別名","attribute_value_mlt":[{"nameIdentifiers":[{}],"names":[{"name":"TANAKA, 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