@article{oai:iwate-u.repo.nii.ac.jp:00009874, author = {齊藤, 貢 and 大塚, 尚寛 and 外薗, 貴彦}, issue = {159}, journal = {骨材資源}, month = {Jan}, note = {景観とは人間の感性に訴えかけるものであり、我々は景観を、視覚、触覚、聴覚、味覚、嘆覚の5感の連係作用によって知覚認知している。そのため、景観に対する感覚の優位性は、景観主体である人間と景観対象との相互関係によってその都度変化する1)。良い景観は人と美しく響きあい、凝視されて「趣」と「心地よさ」、「安息」を与える2)。しかし、どんなに美しい景観でも、ゴミが散在している中やひどい騒音のする中から眺めた場合には、「趣」や「心地よさ」、「安息」といった感性は生じにくくなるであろう。一方、人間の感覚特性からみると、視覚器官からの情報取得は全情報量の87%にものぼり、他の感覚を圧倒して いる3)。この情報量の多さゆえに人間は、視覚優位4、5)で社会生活を営んでいるといっても過言ではない。その ため、しばしば起こる自然景観問題についても、視知覚特性を充分理解した上で評価することが重要であり、視 知覚特性に主眼をおいた眼球運動記録装置による注視点 抽出の研究が報告されている6)。筆者らはこれまで、自然景観中の景観要素と位置づけられる露天採掘場を対象に、様々な景観評価研究を行ってきた7-9)。評価実験は全て屋内で行っており、写真(静止画)を変化刺激とした際はもちろんのこと、現地にて撮影したビデオ(動画)を変化刺激として用いる8)際にも、視知覚のみによる評価構造を解明するため無声音で行ってきた。また、景観評価の変化刺激を静止画から動画へ発展させ、社会生活における現地での視認状況をより日常的なものへと近づけることで、環境影響評価手法の確立、並びに評価精度向上を図ってきた経緯がある。その結果、景観上の阻害要因が視界にある場合、静止画に比べて動画による評価が厳しくなることが明らかとなった8、9)。これは動画と静止画の視知覚上の違いに起因していると考えられ、環境影響評価という観点でみると、動画による評価手法は、環境影響を安全側で評価できる利点を持っている。一方で、動画による評価手法は、静止画に比べて実験の実施にかかる労力、時間、コストが圧倒的に多くなるという面も持ち合わせている。景観対象が遠方の場合、我々は移動中においてもその対象が静止しているかのように感じることを経験的に知っている。つまり遠方の景観対象においては、動画と静止画の変化刺激は視知覚上の違いが小さいと推察される。そこで本研究では、動画と静止画の視知覚上の違いを検討し、景観対象までの視距離による変化刺激の適用性について検討した。}, pages = {137--146}, title = {露天採掘場の景観評価における視距離による変化刺激の適用性}, volume = {40}, year = {2008} }