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  1. 020 教育 Education
  2. 03 紀要論文
  3. 09 教育実践総合センター研究紀要 Journal of Clinical Research Center for Child Development and Educational Practice
  4. 第15号 No.15 (2016.3)

ゴール型へ接続する対人的戦術を内容とした鬼遊びの研究 : 小学校低学年ゲーム領域の「すり抜け鬼」の実践

https://doi.org/10.15113/00014118
https://doi.org/10.15113/00014118
c049bdc3-9142-4f69-8b56-b188766a2bca
名前 / ファイル ライセンス アクション
jcrc-n15p161-167.pdf jcrc-n15p161-167.pdf (1.8 MB)
Item type 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1)
公開日 2017-02-14
タイトル
タイトル ゴール型へ接続する対人的戦術を内容とした鬼遊びの研究 : 小学校低学年ゲーム領域の「すり抜け鬼」の実践
タイトル
タイトル Study on Tag for Interpersonal Tactics to Goal-type Ball Game : The practice of one-on-one tag in the area of elementary school games
言語 en
著者 清水, 将

× 清水, 将

清水, 将

Search repository
著者別名
姓名 SHIMIZU, Sho
著者(機関)
値 岩手大学教育学部
Abstract
内容記述タイプ Other
内容記述 現行学習指導要領の体育では、小学校だけでなく、中学校・高等学校の保健体育も含めた12年間の体系が示された。全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果から指摘された体力の低下や積極的に運動する子どもとそうでない子どもの二極化等の課題に対して、幼児教育との接続を図りながら、生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を形成するために、指導内容の発達段階を踏まえた明確化と確実な定着を図る観点からの系統性が重視されたのである。従前の小学校学習指導要領に示されていた「基本の運動」は、高学年への系統性が見えにくいという指摘から、領域別に当該学年で身に付けさせたい具体的な内容を示すことになった。
一方で、小学校の学習指導要領におけるゲーム領域は、従前と変わらずに低学年・中学年で領域が構成され、高学年のボール運動、中学校・高等学校の球技へ接続が図られている。しかし、「バスケットボール型ゲーム」、「サッカー型ゲーム」、「ベースボール型ゲーム」のように種目が明示されていた中学年の内容は、新学習指導要領では、種目固有の技能ではなく、攻守の特徴や「型」に共通する動きや技能を系統的に身に付けるという視点から「ゴール型」、「ネット型」、「ベースボール型」という3つの型に整理して示されることになった。領域の変更はなかったものの、内容の例示においては、型ベースの指導という大きな変更がおこなわれたのである。
このように、系統性が重視されたボール運動系において低学年に示された鬼遊びとボールゲームが、中学年からの3つの型にどのように発展するかについては、実践のレベルにおいても充分な検証がなされているわけではない。鬼遊びは、ゴール型の侵入・陣取り型への発展や攻守入り乱れ型の発展は考えられるものの、学習内容からネット型やベースボール型へ学習の発展を図るのは困難である(図1)。また、中学年からのゴール型、ネット型、ベースボール型の系統的な配列についても充分な検討がおこなわれたとはいえず、研究の蓄積と検証が不可欠である。
ゲーム、ボール運動領域は、授業の多くの時間が配当され、子どもたちに人気の領域である。しかし、何を身につけ、何ができるようになったのかという21世紀に求められる学力の観点からは、充分なアカウンタビリティが果たされているとは言いがたいのが現状である。「活動あって学びなし」もしくは、「単なる楽しさ経験にとどまっている」との指摘も多くなされている。ゲーム・ボール運動、球技の学習内容を明らかにしていくことは、体育によって何ができるようになるのかを示すことでもあり、教科の存在意義を示す観点からも喫緊の課題といえよう。
学校現場における鬼遊びの取り扱いは、学習内容を身に付けさせるというよりも、主運動につなげるためのウォーミングアップとしての扱いが多いことが明らかになっている(清水,2012)。授業においておこなわれている鬼遊びは、伝承的な遊びをベースとして従前の基本の運動もしくは体つくり運動的におこなわれている実践が多く、伝承的な遊びを素材としながらボール運動や球技を見通して、内容を身につけさせるために教材化された実践例は決して多くはない。低学年の鬼遊び・ボールゲームから中学年のゴール型や他の型への系統性については学習指導要領解説体育編においても充分な例示がない部分であり、鬼遊びの学習内容を明確化し、それを身に付けさせる教材開発が求められているのである。
対人的戦術の「何を、いつ、どこで、どうやって学ぶか」という学習の道すじを明らかにすることは、球技を学ぶカリキュラムにおいても大きな課題となっている。ボール運動や球技においては、ボール操作やボールを持たないときの動きに焦点化された研究報告はあるが、相手との関係に基づいた戦術決定の暗黙知である「カン」を育てる教材づくりの研究は少ない。対人的戦術は、武道における研究は見られるものの、球技についてはあまり焦点が当てられていないのである。
相手との関係性に基づいて最適なものが変化する技能は、「オープンスキル」と呼ばれている。ゴール型球技の1対1場面での「オープンスキル」を学習内容とした鬼遊びの実践は見られない。そこで本研究では、ゴール型や武道に必要とされる対人的戦術における空間と時間に関する相手との戦術やかけひきを経験的に学ぶ下位教材として、「すり抜け鬼」を実施し、その有効性を検証した。対人的戦術の手続き的知識を明らかにし、オープンスキルといわれる技能を向上させる学習内容の明確化とその過程を明らかにすることを目的とする。
出版者
出版者 岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
登録日
日付 2017-02-14
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_6501
資源タイプ departmental bulletin paper
著者版フラグ
出版タイプ VoR
出版タイプResource http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85
ID登録
ID登録 10.15113/00014118
ID登録タイプ JaLC
NCID
収録物識別子タイプ NCID
収録物識別子 AA11844473
書誌情報 岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要
en : The journal of Clinical Research Center for Child Development and Educational Practices

巻 15, p. 161-167, 発行日 2016-03-31
ISSN
収録物識別子タイプ ISSN
収録物識別子 13472216
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